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2013年7月14日 (日)

働かなくても食ってもいい

そういえば先月、信州は秋山郷に行った。
風邪をひく前の話である。
日本3大秘境と呼ばれているらしい秋山郷で(他の二つがどこなのか不明)、
200年近く前、江戸時代にこの秋山郷を旅した鈴木牧之の紀行本、
「秋山紀行」を読みながら、この山奥の村の中で夜を過ごした。
山での暮らしはサバイバルである。
この厳しい自然の中、生きていくための食べ物を確保するだけで
日々が、ひと月が、一年が過ぎていく。
確保することができず、集落が全滅することもあった。
本当に信じられないくらい、働きに働いて、工夫と知恵を凝らして、
やっと生きていけるのである。

「働かざる者食うべからず」

とこの日本では申しますが・・・・

インドに行くと、いろんな人がおり、
都市部に行けばそれなりにバリバリと働いている人もいるけれど、
田舎に行けばそりゃもうのんびり、
日本人の感覚からするとダラダラと過ごしているようにさえ見える。
持てる者が持たない者に施すのは当たり前、
人のものはみんなのもの、
そこにあるものは誰もが使うという感覚。

そんなインドで、インドの人に、
「働かざる者食うべからずって日本では言うんですよ。」
なんて言ったもんなら、必ず笑われる。

「働かなくても、食うぐらい食ってもいいじゃないか」って。

まあ私のいるところはインドといっても、
いつでもお寺かお寺と関係のあるところで、
出会うのもお坊さんやお坊さんになる前の人や、
お寺で働く人たちばかりだから、一般の人とは少し違うのかもしれないけれど。

しかしなんとまあ、おおらかなんだろう。
土地が豊かなんだなあとつくづく思う。
二期作や二毛作は当たり前。
一年中何かが実ってる。

でも日本だって豊かなはずで・・・
というか、世界中の多くの国の中でもかなり豊かな国で、
それなのにどうして?
どうして食べものくらいみんなに無条件で行きわたらないんだろう。
不思議だ。
日本人の、人から助けられたり同情されたりすることを、
すごく恥じる文化のせいだろうか。

何か手伝ったら必ずお返しが返ってくる。
お祝いをしたら必ずお返しが返ってくる。
誰かのために何をしてあげても、
ほとんど間髪入れずお返しが返ってくる。
義務的にお返しをさせてしまうなら、
いっそ何もしない方がよかったのかと思ってしまうこともある。

インドじゃお礼も言われない。
ベンガルで村の人たちと話してたら、
家の中で家族に「ありがとう」なんて言ったら、
お母さんにしかられるそうだ。

まあ、何をしても感謝されないような、
被害者的な気分になることもあるけれど・・・

今年ヒマラヤで、帰り際に学校のスタッフたちに、
少しお金をあげるようにとスワミジに言われ、ちょっとずつあげた。
私がほんのちょっぴりだけあげた、その中から、
彼らは旅に出る老ババジにお金をあげていたことを後から知った。

私は自発的にあげたのじゃなくて、
スワミジに「少しみんなにお金を分けてあげなさい」
というようなことを言われて、
意味もわからず日本円にしたら些細なお金をあげただけ。
彼らは少ない給料の中から家族を養っていたりして、
ほんとにつつましくやっているのに、
その中からババジに餞別をあげていたなんて・・・

そのババジも、4日かけてベンガルへ行くまで、
数回パンを買っただけで、ほとんどお金を使わなかったそう。

自分がものすごくケチな気がした4月のインド旅だった。

鈴木牧之の秋山紀行は本当に面白い。
現代語訳になってるのを読むとなお良い。
そして「山の女」という、白日社の秋山郷に生きた女性の記録も本当に面白い。
秋山郷に行って読んだらなお、ものすごい現実味を帯びてくる。

ANANDA ecoyoga http://homepage2.nifty.com/namaste/index.html 

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コメント

古いタイ語には「飢餓」という言葉が無かった・・・つまりそういう概念がなかったわけで「誰でも食べる事が出来た」のですな。

戦前のタイ人たちへの「日本に対する印象」調査で、「寒い季節があって、時々お米が取れず食べ物が無くて困ってしまうことがある可哀想な国」という回答もあったそうですよ。

投稿: | 2013年7月16日 (火) 22時28分

あ、すいません、コメント書いたのは私です・・名前書き忘れた(笑)

投稿: シリウス・マハナンダ | 2013年7月16日 (火) 22時30分

へええ~そうなんだ!!飢えの概念が無いなんて、すごい国ですねえ。。。日本はやっぱり昔から生きてくのが大変な国だったのか。

ちょっと考えてしまいました・・ひょっとしてインドには「きちんと」とか「ちゃんと」という言葉が無かったりして(笑)。なんか、そういう概念が無い感じがしますよね。


投稿: ananda | 2013年7月17日 (水) 08時13分

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