わたしの観察によると、
インド人はちょっとやそっとの出来事じゃ驚きません。
それに対して、日本人であるわたしはすぐにめちゃくちゃ驚きます。
ひょっとしたら日本人とは関係なくて、
わたしが個人的に驚きやすいだけかもしれないけど。
前回からの続き。
ハリドワールから乗った夜行列車は、
早朝にデリーに到着予定でした。
しかしそもそも列車の到着が遅れ、
自動的に発車時間も遅れたので、
到着時間も遅れます。
予定時刻より1時間ほど遅れてデリーに到着するとのことでした。
スワミジにも、ハリドワールのみんなにも、デリーの知人にも、
デリーまで来るとヒマラヤと違って、
みんな親切じゃないからね。
騙されたりモノを取られたりしないように気をつけて、
とすごく心配されました。
デリー駅の一つ手前のシャハダラ駅に、
知人がお迎えに来てくれる予定になっています。
彼女はわたしが一人で駅に取り残されないように、
駅に電話して列車の到着時間も確認してくれました。
それでも一応用心した私は、朝早くに起きて荷物をまとめ、
到着予定の1時間前にはもう荷物持って降りるだけという状態に。
向かいのベッドにいた家族に、到着時間を聞きます。
他の車両にも行って、英語ができそうなおじさんを見つけ、
到着予定時間を確認します。
だれに聞いても予定通り、やっぱりあと1時間後。
デリーまであと50キロ以上あるそうです。
というわけで、用心に用心を重ねた後、
到着40分前にトイレに行っておくことにしました。
トイレットペーパーを首からぶら下げ、
朝のトイレの行列に並びます。
5分ほど並んだところで、列車がゆっくりとスピードをゆるめました。
なんだろう?と思っていたら、
ホームが見えてきて・・・・止まりました。
ん???と思って窓にへばりついて外を眺めます。
駅の名前なんかどこにも見えません。
まあ、わたしの降りる駅はまだ30分以上先だし。
でも・・・なんとなく不安。
後ろに並んでいたおじさんに「シャハダラ駅?」と聞くと、
「そうだ」とうなずくおじさん。
前にいた人に聞きます。「シャハダラ駅?」「そうですよ」
首からトイレットペーパー(←珍しく用意していた)を下げたわたし、
わーん!と叫んでトイレの行列から飛び出し、
全速力で席に戻り、
説明をする余裕もなく向かいに座ってる家族を押しのけて、
スーツケースとバッグを座席の下から引きずりだし、
通路では歩いてる人にぶつかりつつ、
必死で列車から降りました。
何とか降りて呆然としているわたしの横を、
列車はゆっくり発車して行きました。
ああ~驚いた。
遅れることはあっても、まさか早くなるとは思わなかった。
しかもこんなに短時間で発車するとは。
地元の人にも確認しまくったのになんだったんだ?
心臓がどきどき、息はハアハアです。
とりあえず、デリーの人は親切じゃないと聞かされてたけど、
みんな親切でした。
わたしが必死でスーツケースを引きずって通路を進んでいた時、
一緒に押してくれたりさっとよけてくれたり。
心配そうに見守っている顔顔顔。
こういう顔を見ると、インドの人って純心だなあ、なんて思います。
騙すとか騙されるとかボラれるとか盗まれるとか、
そういうのもあるのでしょうが、
何かの折にすごく純心な表情を垣間見ることがあって、
これがまるでほんとに子供のようなんですよね。
ときどき、すごく腹を立てているのに、
腹を立てている相手にこういう表情を見せられて、
戦意を喪失することがあります。
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