ヒマラヤに滞在中、学校の朝礼に毎日参加していました。

何度かご紹介しているこのスワミ・ヴィヴェーカナンダ・スクールという学校は、スワミ・チェータン先生が設立した小学校で、いろんな方の協力によって運営されています。スワミジが敬愛するスワミ・ヴィヴェーカナンダさんにちなんで名づけられました。
スワミジが自分の名前ではなく、その思想に共感しているスワミ・ヴィヴェーカナンダさんの名前をつけたのにはわけがありまして・・・自分ではなく、尊敬する人の名前をつることによって、自分がいなくなったあともずっと続いていくようにという願いがこめられています。今現在だけのためや、自分のために建てたのではなくて、村の子供への教育普及のために建てられた学校がこのままずっと続いていくように、ずっと将来に渡ってだれかの手によって運営されていくように、ということだそうです。
この学校が建っている敷地を、2005年の秋に見たときには、何もない空き地でした。
そのときに、スワミジが「この土地に学校を建てようと思う」と言われたのですが、ふーんと聞き流してしまいました。なぜならその当時、スワミジはもう少し下流にある別の小学校を運営されていたので、あまり現実味のない話なのだと思っていたのですよ。
おかげで今になって「anadna君、あんまり人の話を聞いてないね」とイビられてます。
それから次の年の秋、スワミジが本当にその土地を学校のために買う、と言われたとき、そんなことできるのかしら?と不安に思ったものです。いざ土地を買うことができたと聞いても、そのあとどうやって建物を建てるのかしら?建物が建ったとしても、どうやってこんな僻地で先生が来てくれるのかしら?運営はどうなるのかしら?と心配ばかり。
2007年の早春に訪れたときは、空き地は工事現場に変わり、雨続きの中、夜を徹して建設作業が続いていました。4月に開校すると聞いていたけれど、そんなことは不可能に思えました。

そんなこんなで、あれこれ後ろ向きに考え始めたら何も進まなかったであろう学校の設立を、誰になんて言われようと、反対されようと、学校を開校させるというスワミジの強い意志を貫いて学校は開校され、2008年の春には、1周年記念の式典も行われました。式典には、聖地ハリドワールの他、遠方からも大勢のスワミジ(お坊さん)たちが祝福に来てくださったそうです。
残念ながらその式典には参加できなかったのですが、12月のヒマラヤ滞在時中、いつものようにうしろの方で朝礼を見ていたわたしのところに、校長先生がやってこられました。
「今スピーチをしている先生のあと、スピーチをお願いします。花束をみんなで用意しました。」と言われました。。。スピーチ??そういえばそうですよね、外国から学校にゲストが来て、毎日朝礼に参加していたら、スピーチくらいしてくれってことにもなるわな。
今までのわたしなら、絶対「いやですできません」って断っていたと思うけど、引き受けました。なぜなら、なんとなく子供に「あの人はダレ?」と思われているような気がしたので。それに、わたしも見てるだけじゃなくて学校の朝礼に参加してみたくなったのです♪
しかし突然、しかも英語でスピーチ。何を話すのかわからないままマイクをにぎり、
「わたしはみんなが勉強をしているこの校舎が建つ前にここに来ました。その時は何もなくて、ここに学校ができるなんて信じられませんでした。でもこうやって、今、学校が見られてとってもうれしいです。」と言いました。たどたどし~い英語で。
そのあと何を言ったらいいのかわからなくなり、勢いに任せて
「みんな真面目に一生懸命勉強してください!こんな素晴らしい環境で勉強できるのは幸せなことです。ウソをつかないで、ズルをしないで、人が見ていなくてもちゃんと仕事をして、よいことをして、よい人になってください!!」と一気にしゃべって終わってしまいました。
これはわたしがインドにいていつも思っていたことで、言われたことをきちんとやるとか、人が見ていなくても一生懸命やるとか、小さなことでもウソをつかないとか、要するに人から信用されるというのは、とってもその子にとって有利なことだと感じるからです。
情報の正確さとか、仕事を言われたとおりきちんとするとか、そういうことにあまり重きをおいていないというか、インドは一般的にそういう社会じゃないんですよね。たぶん。
情報は正確じゃなくてもいいからできるだけいっぱい提供するとか、仕事は言われたとおりじゃなくて自分のやりたいとおりにやるとか、そんなところが多々ありまして、もちろんインドの方が優れている部分もたくさんあるのですけれど、その中で日本人のような正確さとか正直さとか、そういうことは財産にもなるだろうな、という思いがありました。
伝わったかどうかはワカリマセンが、たぶん子供は変なスピーチをする日本人だと思ったかもしれませんが、でもわたしの本気のスピーチでした。めっちゃ短かったんですけど。たぶん30秒くらいかな・・・。
さて、このところのヒマラヤは気温がマイナスになっているそうです。
犬のクリシュ君は大丈夫かな、と心配していたら、なんとスワミジは犬用ジャケットを購入して着せているそう!しかもクリシュ君はジャケットが気に入って脱ごうとしないそうです。
まさか、あのわんぱく犬がおとなしくジャケットを着るとは思いませんした。よっぽど寒かったんでしょうね。ヒマラヤの地元犬はみんなふっさふさに毛が生えてますから。
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